【11月11日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は10日、W杯カタール大会(2022 World Cup)に向かうイスラエルとパレスチナ双方のファンに開放されるイスラエルからの特別直行便を認めることで、カタール側が合意したと明らかにした。

 しかし、パレスチナ人とイスラエル人が同じチャーター機でアラブ諸国初開催となるW杯に渡航できるようにするべく、数十年にわたる敵対関係をどのようにして乗り越えるのかについて、合意の詳細はほとんど説明されなかった。

 FIFAの発表によると、フライトは「イスラエルのセキュリティー要件と運用能力」に従うとされており、国交がないイスラエルとカタールのそれぞれの発言内容では、両国の距離感が明確にされた。

 イスラエルのヤイル・ラピド(Yair Lapid)首相は、合意については歓迎したものの、20日に開幕するW杯へのパレスチナ人の渡航に関しては言及しなかった。

 一方、カタールの政府関係者はAFPの取材に対し「エルサレム(Jerusalem)やガザ地区(Gaza Strip)、あるいはヨルダン川西岸(West Bank)において何らかの緊張の高まりがあった場合、直行便を含む合意を取り消す可能性があるとイスラエル側に伝えた」と述べた。

 米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は、このフライトが「人と人の結びつきを強化する」ことを約束する「歴史的な一歩」になるとの見解を示した。

 外交筋によると、パレスチナとイスラエルのファン1万人以上が、29日間にわたって開催されるカタールW杯の観戦チケットを確保しているという。

 カタールはW杯開催国の取り決めとして、大会期間中はどの国のファンも拒否できないことになっている。(c)AFP/Tim Witcher