【11月8日 AFP】アフリカ南部ジンバブエは7日、同国初となる靴箱サイズのナノ衛星「ZIMSAT-1」の打ち上げに成功したと発表した。災害の監視や農業、鉱物採掘のためのデータ収集に利用するとしている。

 ZIMSAT-1のほかウガンダ初の衛星を搭載したロケットは、米バージニア州から打ち上げられた。ジンバブエ、ウガンダ両国の衛星打ち上げは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)のプロジェクトの一環。

 ジンバブエでは長年政権の座にあったロバート・ムガベ(Robert Mugabe)氏がクーデターで追放され、エマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)氏が大統領に就任。ムナンガグワ政権の下で2018年に宇宙分野の研究開発を担う国立地理空間宇宙局(ZINGSA)が設立され、衛星打ち上げ計画が始動した。

 ジンバブエでは20年にわたって経済が低迷しており、衛星打ち上げ成功についても賛否が割れている。ソーシャルメディアでは成功を歓迎する人もいれば、宇宙開発の取り組みをあざ笑う人もいる。

 あるツイッター(Twitter)ユーザーは「経済が低迷しているのに衛星を打ち上げるなんてばかげている。ここ5年で貧困は拡大した。家族が飢えている時に車を買う人はいない」と投稿した。

 衛星プロジェクトの費用は明らかにされていない。(c)AFP