【11月8日 AFP】日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告の海外逃亡を手助けしたとして、犯人隠避罪で実刑判決を受け、日本の刑務所で1年8か月服役した米国人の親子2人が、米国に移送された。親子の弁護人ポール・ケリー(Paul Kelly)氏が7日、明らかにした。

 米連邦刑務所局(Federal Bureau of Prisons)によると、米軍特殊部隊「グリーンベレー(Green Beret)」元隊員のマイケル・テイラー(Michael Taylor)受刑者(62)はロサンゼルスの拘置所に収容されており、来年1月1日に釈放される予定。ケリー氏はAFPに対し、息子のピーター(Peter Taylor)受刑者はマサチューセッツ州の家族のもとにいると説明した。

 テイラー親子は19年12月、日本で会社法違反などの罪で起訴され保釈中だったゴーン被告を音響機器用の箱の中に隠してプライベートジェットに乗せ、トルコ経由で日本と身柄引き渡し条約を結んでいないレバノンへ逃亡させた。

 米検察によると、ゴーン被告とその家族はテイラー親子に逃亡支援の対価として86万ドル(約1億2600万円)以上、弁護士費用として暗号資産(仮想通貨)50万ドル(約7300万円)相当を支払っていた。

 親子は昨年3月に米国から日本に身柄を引き渡され、裁判では罪を認め謝罪。同年7月、マイケル受刑者は懲役2年、ピーター受刑者は懲役1年8月の刑を言い渡された。(c)AFP