【10月31日 AFP】ドイツのベルリン自然史博物館(Natural History Museum)で30日、恐竜の骨格標本を支える柱に環境活動家2人が手を接着し、政府の気候変動対策に抗議した。

 2人は、環境保護団体「ラスト・ジェネレーション(Last Generation)」のメンバー。この団体は先週、ポツダム(Potsdam)の美術館でクロード・モネ(Claude Monet)の絵画にマッシュポテトをかけている。

 欧州各地の博物館や美術館では、有名なアート作品を標的とした環境活動家による抗議行動が相次いでいる。

 今回はオレンジ色のベストを着た女2人が、6000万年前の恐竜の骨格標本を支える金属の柱に手を接着し、「政府が制御できなければどうする?」と書かれた横断幕を広げた。

 そのうちの一人、カリス・コネル(Caris Connell)容疑者(34)は「恐竜は激しい気候変動に耐えられず絶滅した」とし、人類も同じ状況に脅かされていると主張した。

 また2人は独政府に対し、高速道路での時速制限の導入や公共の乗り物の運賃引き下げなど、温室効果ガス排出量を削減するための対策を直ちに講じるよう求めた。

 博物館の発表によると、警察が出動して事態は1時間で収まった。設備が破損したため、刑事事件として捜査が行われている。(c)AFP