【10月29日 AFP】スペイン検察は28日、サッカーブラジル代表ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)のスペイン1部リーグ・FCバルセロナ(FC Barcelona)移籍をめぐる汚職や詐欺疑惑の訴訟を取り下げたと発表した。

 問題となっていたのは、ネイマールが2013年にカンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のサントスFC(Santos FC)からバルセロナに加入した際の移籍金で、検察はネイマールに対して禁錮2年と罰金1000万ユーロ(約14億7000万円)を求刑していた。

 他にネイマールの両親とマネジメント会社のN&N、バルセロナ元会長のサンドロ・ロセイ(Sandro Rosell)とジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)の両氏、元サントス会長らも訴えられていたが、いずれも訴訟を取り下げられた。

 検察は、サントス在籍時にネイマールの権利の40パーセントを保有していた投資ファンドDIS社の提訴をきっかけに、2015年に捜査を開始。DISは、ネイマール側とバルセロナ、サントスが共謀して移籍にかかった実際の費用を隠し、自分たちから正当な利益をだまし取ったと主張していた。

 ネイマールは2017年にフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に移籍し、現在は同チームでプレー。来月にはブラジル代表としてW杯カタール大会(2022 World Cup)を控えている。(c)AFP