【10月26日 AFP】2022年サッカーW杯(2022 World Cup)開催国カタールのタミム・ビン・ハマド・サーニ(Tamim bin Hamad al-Thani)首長が25日、同国の人権問題に対する批判は「二重基準」を含んだ「前代未聞の活動」だと反撃した。

 カタールについては、外国人労働者やLGBTQ(性的少数者)の人々に対する扱いが数年にわたって批判されてきたが、W杯開幕戦まで1か月を切る中、首長は批判に対する異例の不満を表明し、諮問評議会で「栄誉あるW杯の開催権を勝ち取って以来、カタールはどの開催国も直面したことのない前代未聞の活動の対象となっている」と話した。

 首長は、カタールは当初ネガティブな言葉を「誠実に」受け止め、「批判の中には前向きかつ有益で、われわれが成長すべき側面を成長させるものもあるとさえ考えてきた」と主張。「しかし程なく明らかになった通り、その活動はその後も継続、拡大していき、捏造(ねつぞう)や二重基準を含み、一定量の残虐性を持つに至った。そのため残念ながら多くの人は、そうした活動の裏にある本当の理由と動機を知りたがるようになっている」と述べた。

 国際サッカー連盟(FIFA)は2010年、アラブ諸国初となるW杯の開催権をカタールに与えた。以来、同国は準備に多額を費やしてきたが、人権問題には非常に厳しい目が注がれている。首長の発言から数時間後には、英国のベテラン活動家がドーハで、同性愛は犯罪とするカタールの姿勢に抗議した。

 24日には国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウオッチ(Human Rights Watch)が、現地の警察がLGBTQの人々を勝手に拘束し、暴行しているとする報告書を発表したが、政府はこれを強く否定している。

 経済成長のためのインフラ構築に携わる外国人労働者も、特に注目を集めてきた。カタールでは290万の人口のうち250万人以上を外国人が占めるが、安全基準や夏の酷暑の中での労働時間など、建設現場の労働条件が国際労働組合から長らく批判されている。(c)AFP/Tim Witcher