【10月25日 AFP】スウェーデン沖の海底から、有名な17世紀の軍艦「ヴァーサ号(Vasa)」の姉妹船の残骸が見つかった。同国の沈没船博物館(Museum of Wrecks)が24日、発表した。

 初航海で沈没した全長69メートルのヴァーサ号は1960年代に引き揚げられ、現在は首都ストックホルムの博物館で展示されている。姉妹船の「アプレット号(Applet)」の残骸は昨年12月、首都ストックホルム郊外にあるバクスホルム(Vaxholm)島沖の海峡で見つかった。

 スウェーデン語でリンゴを意味するアプレット号は、ヴァーサ号と同じ造船技師により建造され、1629年に進水。58年に航海に耐えられないとみなされ、翌59年にバクスホルム島沖で沈められたが、その残骸はこれまで見つかっていなかった。

 見つかった船体は側面の一部が剥落していたが、下層放列甲板から下の部分は保存されていた。剥落した破片からは、2層の放列甲板があったことが示唆された。

 沈没船博物館の海洋考古学者ジム・ハンソン(Jim Hansson)氏は、アプレット号の発見により「スウェーデンの造船業の発展におけるパズルの重要なピースが加えられた」と指摘。ヴァーサ号との違いを調べることが可能になったと述べている。

 映像は沈没船博物館より24日提供。(c)AFP