【10月25日 AFP】ラグビーニュージーランド代表は24日、日本代表とのテストマッチが初戦となる遠征ツアーを控える中で、レスター・ファインガアヌク(Leicester Fainga'anuku)がチームを離脱したと発表した。

 オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)は先日、ボーデン・バレット(Beauden Barrett)、ジョーディー・バレット(Jordie Barrett)、スコット・バレット(Scott Barrett)の3兄弟が、祖母の葬儀に参列するため東京で29日に行われる日本戦へ向けた飛行機に乗らなかった。

 さらに、サム・ホワイトロック(Sam Whitelock)とウィル・ジョーダン(Will Jordan)、そしてフォラウ・ファカタバ(Folau Fakatava)もけがでそれぞれ帯同せず、今度はファインガアヌクが家庭の事情で帰国した。

 計7人を欠くことになったものの、ベテランFWのブロディー・レタリック(Brodie Retallick)は不安な様子は全く見せなかった。

 レタリックは「この24時間では、一つのテストマッチシリーズで経験するよりも多くの選手を失ったかもしれない」とし、「それが人生というものだ。今は代わりの選手たちがやって来て、ここにいる。そして、きょう一緒に最初のトレーニングに臨んだ」と明かした。

 今回の日本戦に出場すれば通算99キャップ目となるレタリックはまた、「ここにいないのは経験豊富なメンバーばかりだが、ここにいる選手たちはとにかく熱心だし、チャンスに備えている」と冷静に受け止めていた。

 チームはすでに日本戦に向けて代わりのメンバー4人を招集しており、アシスタントコーチのスコット・マクレオド(Scott McLeod)氏によれば、首脳陣がファインガアヌクの代わりとなる選手を検討しているという。

 オールブラックスは日本戦終了後に欧州へ遠征し、ウェールズ、スコットランド、イングランドとテストマッチを行う予定となっている。また、南半球4か国対抗戦のザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2022)でオーストラリアに40-14で圧勝してからここまで約1か月プレーしていないのに対し、日本は今月オーストラリアのA代表と3週連続で試合を行っている。

 レタリックは「いくつかの強豪チームを撃破している」日本との試合では警戒しなければならないとし、「休養期間があってリフレッシュしたという強みはあるが、日本戦ではザ・ラグビーチャンピオンシップのオーストラリア戦でやり遂げたことを継続していくという意識を強く持っているし、そのままの状態で欧州へ向かう」とコメントした。(c)AFP