【10月24日 AFP】ドーピング違反により、暫定的に資格停止処分を科された女子テニスのシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)について、ハレプを四大大会(グランドスラム)優勝に導いた名コーチのダレン・ケーヒル(Darren Cahill)氏が、ハレプが意図的に薬物を摂取した「可能性はない。ゼロだ」と話した。

 ハレプは全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)の期間中に提出した検体から禁止薬物のロキサデュスタット(Roxadustat)が検出され、暫定的に資格停止となった。2018年の全仏オープン(French Open 2018)と19年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)を制したハレプは、16年のマリア・シャラポワ(Maria Sharapova)以来となる大物選手のドーピング検査失格となった。

 本人は、検査結果は「人生で一番のショック」だとした上で、故意の摂取でないことを証明するため「最後まで闘う」と主張している。

 ハレプと6年にわたって師弟関係を組み、2017年の世界ランキング1位奪取や翌年の全仏オープン制覇に導いたケーヒル氏は、自身のインスタグラム(Instagram)に長文の投稿をし、「まず最も重要な点として、シモナが故意に、あるいは意図的に禁止リストにある物質を摂取した可能性はない。まったくない。ゼロだ」とつづった。

「彼女は医療の専門家から処方されたものや(処方されることはめったになかったが)、使用した、あるいは使用を検討したサプリメントについて非常に気をつけていたアスリートだ。シモナは口を酸っぱくして、『合法か、安全か、許可されているかを必ず二重、三重に確認してほしい。確信が持てないのなら、摂取しない』と言っていた」 (c)AFP