【10月21日 AFP】米俳優ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey)氏(63)のセクハラ疑惑をめぐる民事訴訟で、ニューヨーク連邦地裁の陪審は20日、14歳の時に性的被害を受けたとして損害賠償を求めていた原告側の訴えを退けた。

 原告は俳優のアンソニー・ラップ(Anthony Rapp)氏(50)。アカデミー賞(Academy Awards)を2度受賞しているスペイシー氏から「性的な体の部位」を触られ「精神的苦痛」を受けたとして、4000万ドル(約60億円)の慰謝料を求めていたが、陪審は立証不十分と判断した。

 これを受けてスペイシー氏の代理人弁護士は、同氏が「ソーシャルメディア上のうわさではなく、証拠に基づいて判断を下す公正な陪審員による裁判に臨む権利を市民が持つ国に暮らせることに感謝している」と語った。 

 スペイシー氏は英国でも、2005~13年に男性3人に対し性的暴行に及んだとして訴追されたが、すべての罪状について強く否定。また19年には、米マサチューセッツ州で強制わいせつなどの罪で起訴されていたが、これも後に訴えが取り下げられている。(c)AFP