【10月18日 Xinhua News】中国が推進する人工知能(AI)の社会実装に向けた実証実験のモデル地区「国家スマート社会治理実験特色基地(都市管理)」に選出された重慶市(Chongqing)南岸区がこのほど、広陽島に中国初となる生態管理システム「生態大脳(エコブレーン)」を導入した。島内の自然から動物、人、建物に至るまでの全てを24時間体制でモニタリングする。

 中国各地でAIによる都市管理システム「都市大脳(シティーブレーン)」を導入したスマートシティーが増えているが、広陽島の「生態大脳」は農地のかんがいシステムやドローンポートと連動して農作物の状況を常時観察したり、水や土壌、大気の汚染の有無、エネルギー使用量、人や車両の位置などをリアルタイムで把握したりするなど、島内全ての空間をモニタリングの対象とする。

「生態大脳」では、大気や微気候、水位、降雨による洪水リスク、エネルギー消費、物理的環境などの3Dシミュレーションも可能。詳細な生態的要素と組み合わせてさまざまな生態計画案を策定し、建設管理部門が各計画案の中から最適なものを選ぶサポートをする。(c)Xinhua News/AFPBB News