【10月17日 Xinhua News】韓国の海運会社H-Lineはこのほど、中国造船大手、中国船舶工業集団の子会社、広州広船国際に対し、同集団傘下の船舶設計機関、上海船舶研究設計院が設計した8600台積みの自動車専用船(PCTC)3隻を追加発注した。同研究設計院の今年のPCTC設計受注はこれで55隻となり、世界市場のシェアは67%を占めた。

 PCTCはハイテクを駆使した高付加価値の特殊船舶で、自動車貿易の拡大とともに発展してきた。世界の自動車貿易量の急増に伴い、PCTCの輸送・造船市場は2021年から活況を呈し、輸送需要の伸びを背景に建造注文が相次いでいる。関連データによると、世界のPCTC建造注文は16~20年には12隻にとどまったが、21年に38隻に増加。今年は1~8月だけで82隻に上った。業界関係者は世界のPCTC建造需要が24~30年に約200隻に達すると予測している。

 同研究設計院が設計した7千台積みや7800台積み、8600台積み、9千台積みなどの新型PCTCは発表後すぐに注目を集め、次々と受注が舞い込んでいる。海運業で高まるクリーン燃料の需要に対し、中国で初めてアンモニア燃料で航行する7千台積みPCTCを開発。ノルウェー・オスロに本部を置く船級協会DNVから設計基本承認(AiP)を取得しており、メタノール燃料のPCTCの開発も急ピッチで進めている。(c)Xinhua News/AFPBB News