【10月16日 AFP】ボクシング、WBC元世界ヘビー級王者のデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)が15日、1年ぶりの復帰戦に臨み、ロバート・ヘレニウス(Robert Helenius、フィンランド)を1回KOで下して見事に勝利を飾った。

 ワイルダーは強烈な右パンチを相手の顔面に当て、1ラウンド2分57秒で決着をつけた。以前ワイルダーのスパーリング相手だったヘレニウスは、医師たちが集まってくる中でゆっくりと膝立ちになり、最終的には自力でリングを後にした。戦績はワイルダーが43勝(42KO)2敗1分け、ヘレニウスは31勝4敗となった。

 37歳の誕生日まであと1週間のワイルダーにとって、この試合はタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)に11回KO負けを喫した昨年10月以来のリングだった。ワイルダーは2020年にフューリーに敗れ、WBCのベルトを失っている。

 ワイルダーは元世界王者のアンディ・ルイス・ジュニア(Andy Ruiz Jr、米国)との来年の対戦が取り沙汰されており、その試合の勝者がWBCのタイトルマッチに挑む可能性があるが、他の3団体のベルトを持つ無敗の王者オレクサンドル・ウシク(Oleksandr Usyk、ウクライナ)と戦うことも否定していない。

「最高の夜だ」と喜んだワイルダーは「次は誰だ? 俺は誰でも構わない。アンディ・ルイスでも、ウシクでも誰でもだ。俺は戻ってきた。ヘビー級に興奮が戻ってきた」とコメントした。(c)AFP