■大統領の決定

 核兵器使用に関する法的な指揮系統は、簡略化することはできない。 

 米連邦議会図書館(Library of Congress)の議会調査局(CRS)は「米大統領は核兵器使用を許可する権限を唯一保有する」としている。

 大統領は「ビスケット」のコードで身分を証明し、軍上層部と選択肢について相談することができ、また、そうすると想定されている。

 しかし、CRSによると、たとえ大統領が軍事スタッフに「助言を求めた」としても、大統領が核攻撃を決定すれば「軍事スタッフは核の使用を認める命令を発信し、遂行することが求められる」としている。

 命令はさまざまな階級の軍人を経て、地下のミサイル格納庫や潜水艦、航空機で兵器のスイッチを管理する現場の兵士まで伝達される。

■違法でない限り

 米大統領が核兵器を発射する大きな赤いボタンを持ち歩いているわけではなく、命令が実行されるまでに常に複数の人間が介することになっている。

 米国の軍人には、違法な命令に背く義務がある。

 米戦略軍(US Strategic Command)のジョン・ハイテン(John Hyten)司令官(当時)は2017年に「こうしたことについてよく考える」と語っていた。

「命令が違法ならば、私は『大統領、それは違法です』と言う。大統領は『どういうものだったら合法なんだ』と尋ねるだろう。そしてわれわれは状況に応じて各種戦力を組み合わせて選択肢を提示する。そんなに難しいことではない」 (c)AFP/Sebastian Smith