■交換会は大盛り上がり

 ブエノスアイレス市内のリバダビア(Rivadavia)公園では、交換会が開かれていた。

「お父さんに3パック買ってもらったんだ」と、ティシアノ君(14)は目を輝かせて興奮気味。「『アルゼンチン19』(と書かれたステッカー)を見つけて、メッシだと気付いた時はすごくうれしかった。みんなに見せて回ってからアルバムに貼った」

 台の上に山ほどステッカーを積み上げて販売や交換に応じていたマウリシオ・バレンシアさんは、コロンビアでも交換会に参加したことがある。だが、「ここは他と違う」と話す。「熱気がものすごい。毎週末、人でいっぱいだ」

 パニーニのラウル・バジェシージョ(Raul Vallecillo)氏によれば、南米での売り上げは同社の期待以上。例えば、チリ代表はカタールW杯の出場権を得られなかったが、パニーニが4か月分と見込んでいたステッカーの在庫は1か月で完売した。やはり予選で敗退したベネズエラ、コロンビア、ペルーでも、同様の傾向があるという。

 メッシやポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)らベテランスター選手の出場が今大会きりとなる可能性が高いこと、アルゼンチンかブラジルが20年間に及ぶ欧州チームの覇権を今年こそ打ち破ってくれるのではないかとの期待から、ファンの収集熱が沸騰しているとみられる。