【10月12日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は11日、ロシアが同盟国ベラルーシをウクライナ侵攻に参戦させる可能性が高まっているとして、先進7か国(G7)に対し、ウクライナ・ベラルーシ国境への国際監視団の派遣を呼び掛けた。

 ゼレンスキー氏はオンラインで開催されたG7緊急首脳会議で「ロシアはベラルーシを直接、この戦争に引き込もうとしており、ウクライナがベラルーシへの攻撃を準備しているとあおっている」と指摘。「ウクライナ・ベラルーシ国境で治安状況を監視する国際監視団」の展開を検討するよう訴えた。

 ロシアは2月24日にウクライナ侵攻を開始した際、ベラルーシ領内からも進軍。ベラルーシ政府は先にロシア軍との合同部隊の派遣方針を表明しており、ウクライナ侵攻に直接参加するのではないかとの懸念が広がっている。

 ただベラルーシ側は12日、合同部隊について、自国国境を監視する純粋に防衛的なものだと説明した。

 キーウを含むウクライナの各都市は2日間にわたってロシア軍の大規模攻撃にさらされたが、ゼレンスキー氏はG7首脳会議で、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が攻撃をさらに「エスカレートさせる余地」があると述べた。

 また、攻撃でウクライナ各地の電力施設の稼働が停止したのを受け、西側諸国に対し、防空システム整備に向けた資金支援を要請した。

 ゼレンスキー氏は、ロシア軍が10日に84発以上、11日に28発のミサイルを撃ち込んだと説明。「各種の無人機」も使用されたと語った。(c)AFP