【10月12日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2022-23)は11日、グループH第4節が各地で行われ、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)は、クラブに不満を持つキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)が来年1月の退団を希望しているという報道が暗い影を落とす中、ベンフィカ(Benfica)と1-1で引き分けた。

 この試合に勝利すれば2試合を残して突破が決まるPSGは、ハーフタイム5分前にエムバペがPKを決めて先制したが、60分過ぎにジョアン・マリオ(Joao Mario)のPKで同点とされ、ホームで引き分けに終わった。

 これで両チームはともに勝ち点を8に伸ばし、ユベントス(Juventus)とマッカビ・ハイファ(Maccabi Haifa)に勝ち点5差をつけている。マッカビ・ハイファは2-0でユベントスから金星を挙げた。

 PSGはこの日の試合前、わずか4か月ほど前にクラブと新たな3年契約を結び、レアル・マドリード(Real Madrid)移籍を断ったエムバペが、早くも退団したがっているという報道に揺れた。

 クリストフ・ガルティエ(Christophe Galtier)監督は試合後、仏テレビ局カナル・プリュス(Canal Plus)に対して「そうした記事を、クラブにとってこれほど重要な試合のわずか数時間前に出す必要があるのか、違和感を覚える」と話し、「彼は得点という形で見事に応えてくれた。創造的で、危険で、2点目を取れていた可能性もあった」と続けた。

 問題の記事は、スペインのマドリードに拠点を置くスポーツ日刊紙マルカ(Marca)が報じ、その後にフランスの複数メディアが追随したが、PSG側はエムバペが次の移籍市場でチームを離れる可能性を断固否定。フットボールアドバイザーを務めるルイス・カンポス(Luis Campos)氏は試合前、「キリアン・エムバペとは毎日会っているが、1月の移籍について聞いたことなど一度もない」とコメントしている。

 エムバペが不満を抱いているとされる原因は、クラブがこの夏に新たなセンターフォワードを獲得できなかったことにあるとみられる。うわさがあった中にはロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)もいたが、同選手はFCバルセロナ(FC Barcelona)を選んだ。エムバペは先月の代表戦の後、オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)とプレーするときの方が「もっと自由」だと話し、不満をにおわせていた。(c)AFP/Andy SCOTT