【10月11日 AFP】ウクライナ兵のマクシムさん(45)が妻の誕生日を祝うために6か月ぶりに休暇を取り、自宅に戻っていたその時、ロシアがウクライナ各地にミサイルを撃ち込んだ。中部ドニプロ(Dnipro)のマクシムさんの自宅も損壊した。

 マクシムさんは前線に戻る支度をしながら「本当に腹立たしい」と語気を強めた。北東部でロシア軍を押し返し、愛する家族を守る決意をこれまで以上に固くしている。

 当初の予定では、1週間の休暇を終え、10日には前線に復帰する予定だった。軍は、被害を受けた自宅を片付けるために、休暇の1日延長を認めてくれた。

「(ウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin、大統領)が権力を握っている限り、どこでこれが繰り返されてもおかしくない」

 がっしりとした体格のマクシムさんはビジネスマンだったが、ウクライナ侵攻開始後間もなく軍隊に招集された。

「家に帰るのは6か月ぶりだった。自分には妻の誕生日を祝う権利がある」

 自分たちが戦っているのは、前線から遠く離れた場所を守るためだが、「それでもロシア軍は攻撃してくる」といら立った様子で話した。

 ウクライナ国防省によると、クリミア(Crimea)橋が部分的に破壊された2日後の10日、ロシアはウクライナ各地に向けて83発のミサイルを発射。ウクライナ側はうち43発を撃ち落としたが、残りの40発はエネルギー関連施設や民間施設などに着弾した。(c)AFP/Joris FIORITI