【10月8日 AFP】フィリピンのボクシング元世界王者、マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)氏(43)が、自身の脱税疑惑をめぐる裁判で、追徴課税を回避したことが7日に分かった。問題は数年間にわたり争われていたが、租税控訴裁判所がパッキャオ氏に対する訴えを退けた。

 パッキャオ氏と妻のジンキー(Jinkee)さんは、2008年と2009年に米国で行った試合で得た収入分の税金22億ペソ(当時約51億円)超の支払い義務があるとして、2012年にフィリピン内国歳入局(BIR)から訴えられた。

 フィリピンと米国は両国の市民が二重課税を回避できるよう租税条約を結んでおり、パッキャオ氏は米国で納税したとして、フィリピンで支払う必要はないと主張していた。

 当時のベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領は汚職撲滅の一環として脱税を厳しく取り締まり、パッキャオ氏は当局が標的にした有名人の一人だった。

 AFPはBIRのコメントを得られなかった。BIRが上訴するかどうかは不明。(c)AFP/Cecil MORELLA