【解説】プーチン氏の核兵器使用で想定されるシナリオ
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■西側は核兵器で応戦すべきか?
西側諸国はロシアが戦術核兵器を使用した場合の対応について態度を明確にしておらず、その選択肢も複雑だ。
米国や北大西洋条約機構(NATO)は、核の脅しを前にして弱腰とは見られたくない。だがNATO加盟国ではないウクライナでの紛争が、世界規模の核戦争にエスカレートする可能性も避けたいだろう。
専門家は、西側諸国は対応せざるを得ないが、米国単独ではなく、NATOとして動くべきだと指摘する。
米国はNATO加盟国に約100発の戦術核兵器を配備しており、即応戦することも可能だ。だが米シンクタンク、大西洋評議会(Atlantic Council)のマシュー・クローニグ(Matthew Kroenig)氏は、そうした対応は「ロシアの核の報復を誘発し、核兵器の応酬や人道危機といったリスクの拡大につがなりかねない」と警告する。
■ウクライナに反撃能力を供与する可能性は?
ロシアの核兵器使用に対しては、通常の軍事および外交的方法で対抗し、一方でウクライナに殺傷能力の高い武器を供与する方がより効果的だと専門家は指摘する。
「ロシアが核兵器を使用すれば、これまで制裁に消極的だった国々、例えばインドやおそらく中国さえもが、制裁強化に加わるきっかけになるかもしれない」とクローニグ氏は言う。
さらに米国がウクライナに武器の追加支援を行い、NATO軍機や地上配備型ミサイル迎撃システム「パトリオット(Patriot)」、「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」、地対地ミサイル「ATACMS(エータクムス)」などを提供すれば、ウクライナ軍は国境から遠く離れたロシア国内への攻撃も可能になる。
「ウクライナ軍には今、西側諸国からいくつかの制約が課されているが、どのような制約であれ、それらはすべて外されると思う」とキャンシアン氏は述べた。(c)AFP/Sylvie LANTEAUME and Paul HANDLEY
