【10月3日 AFP】1日にインドネシア東ジャワ(East Java)州マラン(Malang)のサッカースタジアムで起きた暴動で、少なくとも125人が死亡、323人が負傷した件で、試合を戦ったアレマ(Arema FC)のハビエル・ロカ(Javier Roca)監督は2日、「選手の腕の中で亡くなったファン」もいたと明かし、催涙ガスを使用した警察は「一線を越えた」と主張した。

 暴動はアレマが2-3で宿敵ペルセバヤ・スラバヤ(Persebaya Surabaya)に敗れた試合後に発生。警察によると、ピッチに乱入したホームのアレマファンを客席に戻そうとし、催涙ガスを使用した。死者の多くは踏みつけられたことなどによる圧死や、窒息死だという。スタジアムは4万2000人を収容可能で、当局によれば当日は満員。警察は3000人がピッチに乱入したとしている。

 チリ出身のロカ監督はスペインのラジオ局カデナ・セル(Cadena Ser)に対し、「犠牲者がチームドクターの処置を受けている瞬間が一番恐ろしかった。20人近くが来て、4人が亡くなった。選手の腕の中で亡くなったファンもいた」とコメント。「精神的にやられている。重荷と責任の重さも感じている」と話した。

 また、警察の対応は過剰だったと批判し、スタジアムの体制は全く準備が整っていなかったと指摘。「スタジアムの準備ができておらず、彼らがこのような混乱を予想していなかったことが証明された」とし、「警察は一線を越えたと思う」と訴えた。「映像を見れば、別のやり方もあったはずだ。どんなに重要な試合でも、命を失うに値するほどの結果なんてない」 (c)AFP