【10月2日 AFP】インドネシア・東ジャワ(East Java)州マラン(Malang)のサッカースタジアムで1日に発生した暴動による死者数が、174人となった。2日、当局者が地元メディアに発表した。

 東ジャワ州の当局者はテレビ局コンパスTV(Kompas TV)に対し「午前9時30分時点で死者数は158人だったが、午前10時30分には174人にまで数字が増えた。これは東ジャワ防災局の収集したデータである」と述べた。

 同国1部リーグのアレマ(Arema FC)は、1日の試合でペルセバヤ・スラバヤ(Persebaya Surabaya)に2-3で敗戦。すると、宿敵にホームでここ20年以上なかった敗戦を喫したことで、アレマのサポーターが本拠地カンジュルハン・スタジアム(Kanjuruhan Stadium)のピッチになだれ込んだ。

 この騒ぎを「暴動」と位置づけた警察は、スタンドに戻るようファンに促すと、警官2人が死亡した後で催涙ガスを放った。警察によると犠牲者の多くは圧死、あるいは窒息死だったという。けが人の数は180人に上っている。

 観戦していた43歳の男性は、催涙ガスが漂う中、満員の観衆がパニックに陥ったと説明。AFPに対し「警官が催涙ガスを噴射すると、自動的に人々が外に出ようと殺到して互いに押し合い、多くの犠牲者が出た」とすると、「何も起きていなし、暴動はなかった。何が問題なのか分からない。彼らが突然催涙ガスを噴射してひどく驚いた。子どもや女性のことを考えなかったのか」と語った。

 病院関係者が地元テレビ局に明かしたところによると、犠牲者の中には5歳の子どもも含まれていたという。(c)AFP