【9月29日 AFP】バルト海(Baltic Sea)を経由しロシアから欧州へ天然ガスを供給するパイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」でガス漏れが相次いだ問題について、ロシア外務省は28日、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領には米国の関与の有無を明言する「義務」があると主張した。

 ロシア外務省のマリア・ザハロワ(Maria Zakharova)報道官はソーシャルメディアで、「バイデン氏は2022年2月7日、ロシアがウクライナに侵攻すれば、ノルドストリームはおしまいだと明言していた」と指摘し、バイデン氏の発言を映した動画を投稿。「バイデン氏には、米国がその脅しを実行したかどうか答える義務がある」と述べた。

 バイデン氏は当時の発言で、ロシアが侵攻に踏み切れば「ノルドストリーム2(Nord Stream 2)」計画を「終わらせる」と宣言していた。

 ザハロワ氏はまた、ロシアが「ノルドストリーム1(Nord Stream 1)」と「ノルドストリーム2」双方のパイプラインに関連した「挑発行為」をめぐり、国連安全保障理事会(UN Security Council)の公式会合を招集する意向を表明した。

 米国家安全保障会議(NSC)のエイドリアン・ワトソン(Adrienne Watson)報道官は、ザハロワ氏の要求を「ばかげている」と一蹴。「ロシアがこれまでに何度も偽情報を拡散しているのは周知の事実であり、今回も同じだ」と指摘した。(c)AFP