■「3月までは生きられる」

 ニキータさんは、これまでのロシア人脱出の波は始まりにすぎないと予想している。「数百万人が続く。誰もこの戦争には行きたくない。政府のプロパガンダに毒され、ロシアがソビエト崩壊後の世界で再び支配者となってほしいと思っているロシア人でも、それは同じだ」

 IT技術者のイーゴリさん(32)は、そうした人たちの一人だ。「私は愛国者で、プーチン氏とウクライナに対する特別軍事作戦を支持している」としつつも、「私は戦争には行けない。一家で唯一の稼ぎ手で、あのいまいましい住宅ローンがあるから」と語った。

 イーゴリさんはジョージアからの在宅勤務でロシアのIT企業での仕事を続ける予定だが、半年後にパスポート(旅券)が切れれば帰国せざるを得なくなるという。「あと半年、3月までは生きられる。確実に分かっていることはそれだけだ」 (c)AFP/Irakli METREVELI