【9月25日 AFP】スペイン領カナリア諸島(Canary Islands)ラパルマ島(La Palma)で昨年9月19日、火山が噴火した。あれから1年、島には数多くの観光客が訪れている。

 噴火は85日間続き、その間、火口から溶岩が激しく流れ出し、被害が生じる状況を伝える映像が世界に報じられた。その一方で、この小島の魅力に焦点を当てたニュースもあった。

「ラ・イスラ・ボニータ(La Isla Bonita、美しき島)」とも呼ばれるラパルマ島は、緑豊かな森林や岩山に砂漠という自然に恵まれ、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の生物圏保護区に指定されている。

 噴火以降、この島に寄港するクルーズ客船の数と、スペイン本土や欧州各地からの直行便の数が増えている。当局は観光業を島の経済回復の鍵になるとみている。

 カナリア諸島のテネリフェ(Tenerife)島に住むテオドロ・ゴンサレス・ペレスさん(54)は、黒い火山灰で一面を覆われた松林の中を歩く観光ツアーに参加し、「見知らぬ惑星に来たみたいです」と話した。

 島を定期的に訪れるというドイツ人観光客のリタ・レイさん(59)は、噴火後の様子に興味を持ったと言う。

「すべてが破壊されているのを見るのは恐ろしいですが、地球が生きている様子を目の当たりにできるのは興味深いです」 (c)AFP/ Daniel SILVA