【9月21日 AFP】ウクライナ南・東部の親ロシア派がロシア編入に向けた住民投票の実施を表明したのを受け、西側諸国は相次いで非難した。それに対し、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は20日、謝意を表明した。

 ゼレンスキー氏は定例の演説で「偽の住民投票を推し進めようというロシアのもくろみを大々的に、かつ断固として批判してくれたすべての友好国とパートナー国に感謝する」と述べた。

 親ロシア派はこれに先立ち、東部のドネツク(Donetsk)とルガンスク(Lugansk)、南部のヘルソン(Kherson)とザポリージャ(Zaporizhzhia)の4州で23~27日にロシアへの編入の是非を問う住民投票を実施すると発表していた。

 ゼレンスキー氏は住民投票を重要視しない姿勢を示した上で、「結束を維持し、国土を解放し、弱みを見せずにいこう」と国民に呼び掛けた。

 ウクライナを支援する西側諸国からは、住民投票計画を非難する声が相次いだ。ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相は「偽物」と、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は「茶番」と呼んだ。

 米国は「(住民投票は)主権と領土の一体性の原則に対する侮辱」だとし、ロシアがウクライナ領の併合を主張しても認めない意向を強調した。(c)AFP