【9月20日 AFP】女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)は19日、母国大会となる今週の東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2022)でスランプ脱出を目指す中で、今年は「上昇よりも下降」が続いていたことを認めた。

 元世界ランキング1位で通算4度の四大大会(グランドスラム)制覇を誇る24歳の大坂は、直近の3大会ではいずれも初戦敗退に終わるなど、現在は同48位に後退している。昨年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2021)を最後にタイトルから遠ざかっており、今季はけがにも悩まされている。

 しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)により3年ぶりの開催となる今大会では、前回女王として立て直しを目指している。

 初戦で世界55位のダリア・サビル(Daria Saville、オーストラリア)を迎え撃つ大坂は、「今年は自分にとって最高のシーズンにはなっていないけれど、自分自身についていろいろと学んでいる」と明かし、「体調が整って喜んでいる」と補足した。

 さらに「人生は浮き沈みの連続。今年は上昇より下降の方が多いけれど、全体的には今の状況にとても満足している」とも語った。

 一方、テニス界の頂点から転落したことに対処するのは難しかったと認め、「最初は少しつらかった。なぜなら、自分が今いるはずのない場所にいる気分になるから」と明かし、その上で「前よりも自分と折り合いがつけられていると思う。今の状況に関して納得できている」と自己分析した。

 大坂はまた、先日の全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)を最後に現役を退く意向を示したテニス界のレジェンド、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)へ賛辞を送り、自分が「誰かの後を継ごうとするのは終わりにした」と語った。

「そもそもできるとは思えない。なぜなら誰もが唯一無二の存在で、みんな独自の道を進んでいて、それぞれの旅があるから」

「彼女がこの競技、そしてその枠を超えて成し遂げたこと全てが本当に素晴らしい。ビジネスウーマンとしての彼女を見ているだけでも、本当にクール」 (c)AFP