【9月15日 AFP】男子ゴルフの新リーグ、リブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズの最高経営責任者(CEO)を務めるグレッグ・ノーマン(Greg Norman)氏が15日、もはや米ツアー(US PGA Tour)の上層部と交渉する用意はないと話した上で、サウジアラビアが後援する同シリーズは「離脱」リーグではないと主張した。

 豪紙オーストラリアン(The Australian)のインタビューでノーマン氏は、米ツアーの上層部に会談するよう提案したものの、先方は何度もこれを拒否し、代わりにトップ選手をつなぎとめるために、ツアーの改革に力を注いでいると話した。

「だから今、われわれは自分たちがいる場所にいる」と話したノーマン氏は、「われわれはずいぶんと懸命に努力し、個人的にもこの1年は頑張ったが、彼らから連絡が来ることはないと悟ったとき、われわれはただ前に進むと決めた」と続けた。

「彼らとの話し合いに関心はない。正直に言ってわれわれの生み出したものはうまくいっているのだから」

 今年リブゴルフが発足するとゴルフ界は危機に陥り、分断を引き起こした。

 過去に例のない混乱となっているものの、ノーマン氏はリブゴルフが「離脱」リーグとみなされるのを拒絶。同紙に「初日からそのビジネスモデルは、常に包摂的であることを中心に築かれている」と話した。

「常に全てのツアーに付随する存在だった。われわれがツアーを破壊しようとしているという考えは正しくない。米ツアーがわれわれを破壊しようとしている。非常にシンプルなことだ。米ツアーは私自身や私の支援者と座って話もしない」

 リブゴルフをめぐっては、サウジアラビアの政府系ファンド「公的投資基金(Public Investment Fund)」が資金援助を行っており、同国が人権問題などから目をそむけさせる「スポーツウオッシング」だとして批判の声が上がっている。

 この批判や先日米ボストン(Boston)で開催されたシリーズ第4戦でデモをする人がいたことについて質問されたノーマン氏は、「正直に言って、そのことは気にもとめていない」と答えると、「私から言えるのは、私はゴルフの試合のためにここにいるということ。可能な限り最高のリーグをつくることに集中している」と取り合わなかった。(c)AFP