【9月12日 AFP】第79回ベネチア国際映画祭（Venice International Film Festival）は10日、最高賞の金獅子（Golden Lion）賞にローラ・ポイトラス（Laura Poitras）監督の『All the Beauty and the Bloodshed（原題）』を選んで閉幕した。米国の麻薬性鎮痛薬オピオイド乱用問題を題材にしたドキュメンタリー作品。

　同作では、米国で深刻な薬物依存を引き起こしたと非難されるオピオイド系鎮痛剤「オキシコンチン（OxyContin）」を製造する製薬会社を創業したサックラー（Sackler）一族に対し、写真家のナン・ゴールディン（Nan Goldin）氏が抗議活動を行う姿を追っている。

　銀獅子（Silver Lion）賞は、フランスのアリス・ディオップ（Alice Diop）監督による『Saint Omer（原題）』。審査員特別賞はイランのジャファル・パナヒ（Jafar Panahi）監督の『No Bears（原題）』が受賞した。

　最優秀監督賞には『Bones and All（原題）』のイタリアのルカ・グァダニーノ（Luca Guadagnino）氏が輝いた。

　女優賞は『Tar（原題）』のケイト・ブランシェット（Cate Blanchett）、男優賞は『イニシェリン島の精霊（The Banshees of Inisherin）』のコリン・ファレル（Colin Farrell）が受賞した。(c)AFP/Eric RANDOLPH