【9月11日 AFP】ブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2022)は10日、第20ステージ(モラルサルサルからプエルトデナバセラダ、181キロメートル)が行われ、総合首位に立つクイックステップ・アルファビニール(Quick-Step Alpha Vinyl)のレムコ・エベネプール(Remco Evenepoel、ベルギー)が最終ステージを前に後続との差を維持し、総合優勝に王手をかけた。

 フィニッシュ後にチームのスポーツディレクターの腕の中で涙を流したエベネプールは、ベルギー勢としては1978年のジロ・デ・イタリア(Giro d’Italia)を制したヨハン・デミュインク(Johan de Muynck)氏以来、44年ぶりのグランツール(三大ツール)制覇が目前に迫っている。

 22歳のエベネプールは、霧に包まれた山頂フィニッシュとなった第6ステージで総合首位の赤ジャージー(マイヨ・ロホ)を獲得。その後の個人タイムトライアルを制して広げたリードを山岳ステージでも守ると、カギとなる山岳区間の第18ステージで優勝した。

 よほどの災難に見舞われない限り、エベネプールはマドリードに乗り込んで初のグランツール制覇を果たす。

 総合2位には2分5秒差でモビスター・チーム(Movistar Team)のエンリク・マス(Enric Mas、スペイン)、同3位には5分8秒差でUTE(UAE TEAM EMIRATES)のフアン・アユソ(Juan Ayuso、スペイン)が続き、両者の表彰台入りもほぼ確定している。

 山頂フィニッシュの今ステージは、イネオス・グレナディアーズ(Ineos Grenadiers)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz、エクアドル)が今大会3度目の区間優勝を果たし、山岳賞を確実にした。

 また、25歳以下に贈られる新人賞はエベネプールで確定し、ポイント賞ではトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のマッズ・ピーダスン(Mads Pedersen、デンマーク)が大きくリードしている。(c)AFP