【9月8日 AFP】米空軍は7日、弾頭非搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行った。前回の実験が2度延期されたため、1か月足らずで2度目の実施となる。

 米国防総省は今回の実験について、事前に実施を発表するという異例の措置を取った。ウクライナに侵攻したロシアとの間に生じている緊張の激化を避ける狙いがあるとみられる。

 空軍の発表によると、実験では空軍グローバル打撃軍団(Air Force Global Strike Command)がカリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地(Vandenberg Space Force Base)から、試験用の再突入体3台を搭載したICBM「ミニットマン3(Minuteman III)」を発射した。再突入体には有事の際、核弾頭を搭載できる。

 空軍は、実験は定期的な活動の一部であり、現在の世界情勢とは関係ないと強調した。

 前回のミニットマン3発射実験は、ウクライナや台湾をめぐる緊張の高まりを避けるため2度延期され、8月16日に実施されていた。

 ミニットマン3は50年前から運用されており、現在米国の核兵器の中では唯一の地上発射型ICBM。ワイオミング、ノースダコタ、モンタナの3州にある基地の格納庫に配備されている。(c)AFP