【9月7日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は7日、ウクライナ侵攻を理由とした制裁に対する報復としてロシアがエネルギーを「武器」に使っているとの批判に反論し、停止している天然ガスパイプラインについて、タービンがロシアに返還されれば直ちに稼働させると述べた。

 プーチン氏は極東ウラジオストク(Vladivostok)で開かれた東方経済フォーラム(Eastern Economic Forum)で、「彼ら(欧州)はロシアがエネルギーを武器として使っていると主張している。ばかげたことだ。われわれは要請に基づいて、必要なだけ供給している」と述べた。

 ロシアの国営天然ガス大手ガスプロム(Gazprom)は2日、ロシア産天然ガスをドイツへ供給するパイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」について、修理のため稼働再開を延期すると発表した。

 ロシア大統領府は、カナダで修理中だった独電機大手シーメンス(Siemens)製タービンが西側諸国の制裁で返還されないと主張。プーチン氏は「タービンを提供すれば、あすにもノルドストリームを稼働させる」と述べた。

 一方、ロシアとウクライナ、国連(UN)、トルコの合意により再開されたウクライナからの穀物輸出に関して、「ウクライナから輸出された穀物の大半は、貧しい開発途上国ではなく欧州に送られた」との見解を示した。

 さらに「欧州諸国はここ数十年、数百年と、植民地主義者として行動してきた」とし、「彼らは今も同じように行動し続けている」と批判。欧州諸国は途上国を欺いており、「こうした手法を取れば、世界の食糧問題はさらに深刻化する」と主張した。(c)AFP