【9月7日 AFP】ロシアは6日、ウクライナ南東部のザポリージャ(Zaporizhzhia)原子力発電所に関する国際原子力機関(IAEA)の報告書について、ウクライナが同原発に砲撃を加えていると非難していないとして、遺憾の意を表明した。

 ロシアのワシリー・ネベンジャ(Vasily Nebenzya)国連(UN)大使は、IAEAのラファエル・グロッシ(Rafael Grossi)事務局長がオンラインで参加した安全保障理事会(UN Security Council)の会合で、「IAEAが報告書で砲撃主体を直接名指ししなかったことを遺憾に思う」「IAEAの国際規制機関としての立場はよく理解しているが、現状では名前を明示することが非常に重要だ」と述べた。

 IAEAは報告書で、 欧州最大級のザポリージャ原発周辺に安全地帯を設置するよう求めていた。

 原発への砲撃について、ウクライナとロシアの双方が相手側の攻撃だと主張している。IAEAの警告にもかかわらず、6日も砲撃が行われた。

 ネベンジャ氏は「ウクライナによる挑発が続く場合、重大な結果を招かない保証はない。その場合の責任は全面的にウクライナと西側の支援国、その他全ての安保理理事国にある」と述べた。

 西側諸国は、そもそもの問題はロシアがウクライナに侵攻してザポリージャ原発を占領したことにあるとして、ネベンジャ氏の発言に失望を示した。(c)AFP