【9月6日 AFP】台風11号(アジア名:ヒンナムノー、Hinnamnor)が6日未明、韓国に上陸した。停電が発生したほか、1人が行方不明となっている。

 台風11号は、韓国に上陸した台風としては、過去数十年間で最強クラス。深夜にかけ南部・済州(Jeju)島を直撃。その後、港湾都市・釜山(Busan)付近に上陸した。釜山は高波と大雨に見舞われ、海岸沿いの道路や店舗に被害が出た。

 当局によると、上陸時の風速は43メートルだった。

 中央災害安全対策本部(CDSCH)によると、東部沿岸の都市・蔚山(Ulsan)で、雨で増水した川に転落した男性(25)が行方不明となっている。

 予防措置として、全国600以上の学校が休校となった。国内線約250便が欠航とされたが、台風11号が日本に向かっていることから徐々に運航を再開している。

 北朝鮮も台風11号に備えている。国営メディアの朝鮮中央通信(KCNA)は6日、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong un)総書記が首都平壌で会合を開き、準備状況を確認したと報じた。

 専門家によると、北朝鮮では森林破壊が進んでいるほか、かんがい設備が整備されていないことから、洪水や大雨の影響を特に受けやすい。

 日本の気象庁によると、台風11号は6日朝、長崎県の対馬沖100キロの日本海(Sea of Japan)上を通過した。(c)AFP