【9月6日 AFP】ボクシング、WBC世界ヘビー級王者のタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)が5日、元同級王者の同胞アンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua)に対して年内のタイトルマッチを申し出た。

 4月のディリアン・ホワイト(Dillian Whyte、英国)戦で勝利した後、現役から退く意向を示していたフューリーは、自身の将来に関してこれまで何度も心変わりを見せてきた中で、先月34歳の誕生日に引退を表明した。しかしこの日、またしてもその決断を撤回する様子の動画をソーシャルメディアに投稿した。

 WBAスーパー・IBF・WBOの同級王者オレクサンドル・ウシク(Oleksandr Usyk、ウクライナ)が2023年までファイトに臨むつもりはないとしていることから、フューリーは現在別の強い対戦相手を探している。

 一方、ジョシュアは先月サウジアラビアで行われたウシクとの再戦で連敗。ジョシュアのプロモーターを務めるエディー・ハーン(Eddie Hearn)氏は、同選手の来年早々の復帰計画を検討している。

 フューリーは動画で「聞いての通り、俺は数か月以内にファイトに臨むつもりだ。その相手を発表する前に、念のためこうする必要がある」と前置きし、「アンソニー・ジョシュア、お前がウシクとのファイトに負けて、現在ベルトを持っていないことを知っている。そこで、WBC世界ヘビー級王座とリネアル(正統な)タイトルを懸けて、数か月以内に俺と戦うチャンスを与えよう」と呼び掛けた。

 さらに「そっちは12ラウンドのファイトをこなしたばかりだから、戦う準備は整っているだろう。これは数か月前の告知だ」とし、「興味があるなら、日程を連絡してWBCヘビー級タイトルマッチの英国人バトルをやろうじゃないか。興味があるなら知らせてくれ。そうでないなら、別の相手を選ぶ」と続けた。

 陣営は別の相手との試合でジョシュアの立て直しを見据えているため、フューリーのオファーに食い付くことはないとみられる。(c)AFP