【9月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領は3日、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領を「国家の敵」と呼び、連邦捜査局(FBI)による、自身を標的とした家宅捜索を「茶番」と非難した。

 バイデン氏が先に、トランプ氏と同氏を支持する共和党員を「米国の根幹を脅かす過激思想の象徴」と激しく批判したことを受け、反論した形。トランプ氏が公の場に姿を現したのは、先月8日にフロリダ州の邸宅がFBIの家宅捜索を受けて以降、初めて。

 トランプ氏はペンシルベニア州ウィルクスバリ(Wilkes-Barre)で開いた集会で、バイデン氏の発言について、「歴代米大統領による演説の中で最も悪質で、憎しみに満ち、分裂を生むものだ」「彼(バイデン氏)は国家の敵だ」と非難。「われわれこそが民主主義を守ろうとしている。非常に単純だ。民主主義の脅威は右派ではなく、急進左派からやって来る」と述べた。

 また、FBIによる捜査を「正義の茶番」と一蹴し、「誰も見たことのないような反動」をもたらすことになると警告。「米国史上最も衝撃的な、どの政権も行わなかった権力の乱用の一事例をわれわれは目撃した。米国の自由がこれほど生々しく、真に脅かされた例は他にない」と主張した。

 ペンシルベニア州は11月の中間選挙における激戦州の一つで、バイデン氏とトランプ氏が相次いで訪れ、演説を行った。(c)AFP/Anne LEBRETON with Peter HUTCHISON in New York