【8月31日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2022)は30日、女子シングルス1回戦が行われ、ベラルーシ出身のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka)とウクライナのマルタ・コスチューク(Marta Kostyuk)がともに勝利し、政治的な緊張関係にある両国の選手が2回戦で激突することになった。

 元世界ランキング1位で大会第26シードのアザレンカは、アシュリン・クルーガー(Ashlyn Krueger、米国)に6-1、4-6、6-2で勝利。コスチュークはマヤル・シェリフ(Mayar Sherif、エジプト)を7-6(7-2)、6-4で下した。これにより、両者は9月1日の2回戦で顔を合わせることになった。

 ロシアのウクライナ侵攻によって、このところは選手の間でも緊張が高まっている。前週には、大会が主催したウクライナへの支援金を集めるエキシビションからアザレンカが除外された。もともとは、ウクライナの独立記念日に合わせて計画され、現役およびOBの有名選手が登場するこのイベントに出場予定だったが、コスチュークらウクライナの選手がアザレンカの参加について言及。その後に主催者が除外を決めた。

 ベラルーシはロシアと親密な間柄の同盟国で、ウクライナを攻撃するための領土使用を認めている。

 ロシアとベラルーシの選手は、出場が禁止されたウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)とは異なり、全米オープンでは出場が認められているが、それぞれの国旗の下では参加できない。(c)AFP