【8月29日 AFP】実業家で世界一の富豪であるイーロン・マスク(Elon Musk)氏は29日、世界にはより多くの子どもをつくることに加え、石油の採掘を短期的に継続する必要があるとの持論を展開した。同氏は10人の子どもをもうけている。

 米国の電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)と宇宙開発大手スペースX(SpaceX)の最高経営責任者(CEO)であるマスク氏はこれまでにも、出生率の低下が文明に「危険」をもたらすと繰り返し警告してきた。

 マスク氏は同日、エネルギー会議に出席するためノルウェーを訪問。南西部スタバンゲル(Stavanger)で会議開催に先立ち臨んだ記者会見で、世界が直面する最大の課題について質問を受けた同氏は、再生可能エネルギーへの移行のほか、出生率の低下を挙げ、世界は「赤ちゃんの危機」に直面しているとの考えを示した。

 欧米諸国に加え、中国のような人口の多い国では少子高齢化が進んでいる。マスク氏は「人類が結果的に死に絶えてしまうほど人口が減少するのは望ましくない」とした上で、「少なくとも人口を維持するのに十分な数の子どもをつくるべきだ」と主張した。

 マスク氏はまた、地球はまだ新たな化石燃料源を必要としていると言及。「短期的には石油やガスを利用する必要が現実的にあると思う。そうしないと文明が崩壊してしまうからだ」との見解を示した。(c)AFP