【8月29日 AFP】中国の検察当局は29日、河北(Hebei)省唐山(Tangshan)の飲食店で女性4人が男らに暴行を受けて重軽傷を負う事件が発生し、関与したとされる28人の訴追手続きを開始したと発表した。

 男らは女性らに言い寄ったものの拒否され、その後暴力を振るったとされる。犯行の様子は動画に収められており、広く拡散したことから、中国では女性に対する暴力をめぐる議論が再燃している。

 当局によると、被害女性4人のうち2人は入院、2人は軽傷を負ったという。

 河北省検察は「信頼に足る、十分な」証拠がそろったことから、暴行に及んだ7人をはじめ、関与したとされる28人の訴追手続きを開始すると発表。ただし、具体的な罪状は公表されていない。

 家父長制が根強く残る中国でも、フェミニズムをめぐる議論が活発化している。今回の事件について、深刻な国内問題となっている性別に基づく暴力を象徴するものだと非難する文書がインターネット上に複数投稿された。だが、広範な検閲が行われている同国では、これらの訴えも検閲対象となった。

 唐山では今月にも、男が白昼堂々、交際相手の女性を車で繰り返しひいて殺害する事件が発生。この様子を捉えた監視カメラの動画も、いったん拡散した後に削除されている。(c)AFP