【8月26日 AFP】ハンガリー会計検査院は、同国の「女性的すぎる」教育制度が少年の発達を損ない、少子化につながる恐れがあると報告書で警告した。報告書は先月公表されたが、25日に新聞で報じられたことで世間の注目を集めた。

 ナショナリストのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相に近いとされる会計検査院は「『ピンク教育』と呼ばれるこの現象は、経済・社会に多くの影響をもたらす」と指摘した。

 多くの国と同様、ハンガリーでも教員に占める割合は女性が多く、82%を占める。

 報告書は「教育が『感情的・社会的成熟』といった女性的な特性に偏向し、大学生に占める女性の割合が過剰に多くなれば、(男女の)平等は著しく損なわれるだろう」と記している。

 さらに、企業家精神が旺盛(おうせい)でリスクを取る傾向が強いとされる少年がのびのびと成長できなければ、「精神的・行動的問題」に陥る恐れがあると警告。創造性や革新性といった少年らしい特性は、「最適な経済成長に不可欠」だとした。

 また、高学歴の女性が同等の教育を受けた配偶者を見つけられず「出生率の低下につながりかねない」ことから、「ピンク教育」は最終的に「人口問題」にもつながる恐れがあるとしている。

 野党のトート・エンドレ(Endre Toth)議員はフェイスブック(Facebook)で、男女の特性に関する議論に「科学的合理性は全くない」と投稿。「前世紀の眼鏡を外す時だ」と非難した。(c)AFP