【8月28日 AFP】レバノンの首都ベイルートで2020年に起きた大爆発で破損した古代のガラス容器8点が修復を終え、25日から英ロンドンの大英博物館(British Museum)で展示されている。

 古代ローマ帝国からビザンツ(Byzantine)帝国、イスラム王朝時代にさかのぼるもの。世界的に有名な同博物館の保存修復室で修復された。「ベイルートの破損ガラス展(Shattered glass of Beirut)」として公開された後、年内にレバノンに返還される見込み。

 これらのガラス器はベイルートにあるアメリカン大学(American University)でケースに収納されていた74点のうちの一部だ。

 同大から3キロ離れた港湾地区で2020年8月4日に起きた爆発の衝撃波でケースが倒れ、中に入っていたガラス器は砕け散った。

 大英博物館のベテラン修復士によると、ガラスの破片を一つ一つ、ケースのものと古代のものに分け、さらにどの器のものか見極める作業に苦心したという。

「古代の器が受けたダメージに焦点を当て、その傷跡を見て、器がどのようによみがえったかを思い返せるようにしたかったのです」 (c)AFP/James PHEBY