【10月12日 AFP】イスラエルの考古学者らは11日、約1500年前のビザンツ(Byzantine)帝国時代にワインの生産を産業規模で行っていたワイナリーの遺跡をテルアビブ南方のヤブネ(Yavne)で発見したと発表した。年間約200万リットルのワインを生産していたとされ、当時としては世界「最大」だったとみられる。

 広さ1平方キロメートル以上あるワイナリーには、ブドウ圧搾所が5か所あった。

 イスラエル考古学庁(IAA)によると、遺跡にはワインの熟成と販売に使うための倉庫、ワインの貯蔵で使うアンフォラ(容器)を焼く窯、「完全な形の陶製のつぼや無数のかけら」が埋もれていた。

 考古学庁の研究者は、ここで生産されていたワインについて、輸出に使われていた近くの港の名から「ガザとアシュケロンのワイン(Gaza and Ashkelon wine)」と呼ばれていたと話し、聖地で生産されたワインとして珍重されたことを説明した。

 2年に及んだ発掘作業中、同じ発掘現場から約2300年前のペルシャ帝国時代のワイン圧搾施設も見つかっている。(c)AFP