【8月25日 AFP】英イングランド北西部リバプール(Liverpool)で22日夜、犯罪組織間の抗争とみられる銃撃事件があり、巻き添えとなった9歳の少女が死亡した。地元警察は24日、犯罪組織に対して銃撃犯を引き渡すよう呼び掛けた。

 事件は同市東部ダブコット(Dovecot)地区で発生。銃撃の標的だった男(35)が逃げ込んだ家に住んでいたオリビア・プラットコーベル(Olivia Pratt-Korbel)さん(9)が撃たれ死亡した。

 捜査当局によると、母親は外の通りから銃声を耳にし、自宅のドアを開けたところ、銃撃から逃げていた男に押し入られた。母親がドアを閉めようとしたところ、銃撃犯は男に向け発砲。母親は手首を、後ろに立っていたオリビアさんは胸を、男は上半身を撃たれた。

 オリビアさんが瀕死(ひんし)の状態で横たわる中、男は友人に助けられ病院に運び込まれた。男は仮釈放中で、釈放条件に違反した容疑で逮捕され、治療中の病院で拘束されている。

 地元住民は、この事件をライバル関係にあるギャングによるものとみている。近隣地域で死者を出す発砲事件が起きたのはこの1週間で3件目で、同市では銃犯罪に関する懸念が高まっている。

 地元マージーサイド(Merseyside)州の警察は、「犯罪者仲間」に対して銃撃犯に関する情報提供を要請。「犯人を知る人にとって、今は沈黙を続けるべき時ではない」と訴えた。(c)AFP