【8月24日 AFP】現在開催中のバドミントン世界選手権(TotalEnergies BWF World Championships 2022)では、64歳のスベトラーナ・ジルバーマン(Svetlana Zilberman、イスラエル)が息子と組む混合ダブルスに出場し、年齢を感じさせないプレーで記録を更新する勝利を飾った。

 ベラルーシ生まれのジルバーマンは、全盛期だった25歳のときにさえ、世界選手権の旧ソ連代表に選出されるには年齢を重ねすぎているとみなされていた。

 ところがほぼ40年が過ぎた今、バドミントン最高峰の舞台に立ち、33歳の息子ミーシャ(Misha Zilberman)と組んでエジプトのアダム・ハテム・エルガマル(Adham Hatem Elgamal)/ドハ・ハニ(Doha Hany)組に16-21、21-18、21-11で逆転勝利。大会最年長となる白星を挙げた。リストの2番目の選手にはほぼ20歳差をつけている。

 ジルバーマンはAFPに対して「25歳のときには年寄りだと言われたけど、今の私は若い女性」とコメント。2回戦では第8シードのタン・キアンメン(Tan Kian Meng)/ライ・ペイジン(Lai Pei Jing)のマレーシア組に6-21、5-21で完敗したが、来年もこの舞台へ戻って記録更新に挑む可能性を示唆し、「まだプレーに飽きてはいないから、誰にも分からない」と話した。

 親子は当初、ミーシャが本職の男子シングルスに備える手段としてペアを組んだ。ジルバーマンは息子のコーチを務めるが、いいパートナーが見つからなかったため、自らその役割を引き受け、2009年の世界選手権に初めて2人で出場した。

 ミーシャは、そのおかげで2人ともコンディションを保てていると話し、今回の1回戦勝利について「夢のような気持ち」だったと表現した。そして「自分のカテゴリーは男子シングルスで、混合ダブルスはただ感触をつかむために出ているから、結果にこだわってはいない」としながらも、「混合でも勝てるのはいい気分だし、とてもうれしい」と話した。

 コート上での関係は「他の混合ダブルスのパートナーと同じ」で、どうすればもっといいプレーができるか、試合の流れをつかめるかを話し合っているという。

 しかしコート外では、「母はコーチだから、話し合いはしない」と明かしている。(c)AFP/Andrew MCKIRDY