【8月23日 AFP】ハンガリー政府は22日、気象局の局長と副局長を解任した。ハンガリーでは建国記念日の20日に「欧州最大」を銘打った花火大会が予定されていたが、気象局が暴風雨を予報したことで中止となった。しかし予報は外れ、批判が起きていた。

 気象局を管轄するパルコビチ・ラースロー(Lazlo Palkovics)技術革新・技術相は、理由を明らかにしなかった。AFPは技術革新・技術省に電話で取材を申し込んだが、期限までに回答は得られなかった。

 政府寄りのメディアは21日、気象局が激しい雷を伴う暴風雨を予報したために花火が延期となったと批判。

 オンラインメディア「オリゴ(Origo)」は、気象局が「悪天候の程度について誤解を招きかねない情報」を出したため、安全責任を負う運営委員会が判断を誤ったと報じた。

 気象局は21日、「気象予報に不確実性はつきもの」とした上で謝罪した。

 解任を受け、リベラル派のアンドラス・フェケテジェール(Andras Fekete-Gyor)氏は「期待された天気にできなかったから解任された」「中央アジアの独裁政権ではなく、ハンガリーの(右派与党)フィデス(・ハンガリー市民連盟)政権の話だ」とフェイスブック(Facebook)で皮肉った。

 ハンガリーでは2006年、建国記念日の花火が暴風雨に見舞われ、5人が死亡、数百人が負傷している。(c)AFP