【8月18日 AFP】サウジアラビアの上訴裁判所(高裁)は、ツイッター(Twitter)で人権について発信していた女性に対し、禁錮34年を言い渡した。AFP取材班が17日、裁判書類を確認した。

 女性はサルマ・シェハブ(Salma al-Shehab)さん(34)で、9日に判決が出た。「公序を乱す」のが目的の反体制派を支援したと判断された。

 シェハブさんは英リーズ大学(University of Leeds)の博士課程に在籍中で、2人の子どもの母親でもある。刑期終了後、さらに34年間の海外渡航禁止も言い渡された。

 約2600人のフォロワーを抱えるシェハブさんは、保守的なスンニ派(Sunni)イスラム教国のサウジにおける女性の権利について、ツイッター上で頻繁に投稿していた。

 2021年1月、帰省中にサウジ国内で逮捕され、今年6月の一審判決では禁錮6年(うち3年は執行猶予付き)を言い渡されていた。

 裁判書類によると、今回の判決を受け、シェハブさんは30日以内に最高司法評議会(最高裁)に上訴できる。

 サウジでは人権活動家に対する取り締まりが強化されており、禁錮刑や海外渡航禁止処分を受ける活動家が相次いでいる。

 人権団体「ALQST・フォー・ヒューマン・ライツ(ALQST for Human Rights)」は「平和的な活動家に対してサウジ当局が下した最も長い刑罰だ」とし、上訴裁判決を非難した。(c)AFP