【8月18日 AFP】世界保健機関(WHO)は17日、サル痘の人から犬への感染が初めて報告されたことを受け、感染者に対して動物への接触を避けるよう呼び掛けた。

 人から犬への感染事例は、仏パリで同居している男性2人とイタリアングレーハウンドの間でのもので、英医学誌ランセット(The Lancet)で先週発表された。WHOでサル痘の技術責任者を務めるロザムンド・ルイス(Rosamund Lewis)氏は記者会見で、人から動物への感染が報告された初の事例であり、犬が感染した例としても初めてとみられると説明。

 こうした感染が起こり得ることは以前から認識されており、各保健機関は感染者に対し、自らをペットから隔離するよう助言していたという。また、野外に生息するネズミなどへの感染リスクを下げるため、廃棄物の管理が重要だと注意を促した。

 ウイルスが種の壁を越えて感染すると、変異により危険性が増す懸念が生じることが多い。これに関しルイス氏は、現時点ではサル痘ウイルスが変異したという報告はないと強調した。(c)AFP