【8月18日 AFP】台湾空軍は17日、異例の夜間飛行訓練を実施し、ミサイルを搭載した最新鋭の戦闘機F16Vを誇示した。これに先立ち台湾周辺では、中国軍が前例のない大規模軍事演習を実施していた。

 中国軍は今月、米国のナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)下院議長や議員団による台湾訪問への対抗措置として、台湾海峡(Taiwan Strait)の空・海域で連日演習を実施した。

 台湾軍も、中国の侵攻に対する防衛を想定した訓練を実施。17日には、東部花蓮(Hualien)県の空軍基地で「戦闘即応」演習が行われ、F16V戦闘機に米国製の対艦ミサイルが搭載された。

 台湾空軍によると、6機のF16Vが夜間の偵察と訓練飛行のために離陸。うち2機にミサイルが搭載された。

 同軍は声明で、中国軍による最近の軍事演習の脅威を受け、国家の安全を確保するために「どこも戦場、いつも訓練」の構えで警戒を続けていると表明した。

 台湾は近年、中国による軍事行動への懸念が高まり、中国軍機による防空識別圏への進入が増えて空軍が常時圧力に直面していることから、老朽化しつつある戦闘機の刷新を進めている。(c)AFP