【8月16日 AFP】ドイツ空軍(Luftwaffe)の戦闘機や輸送機が16日、オーストラリアなどでの軍事訓練に参加するため、ドイツを出発した。中国と西側諸国の緊張が高まる中、ドイツはインド太平洋地域でのプレゼンス強化を模索している。

 独空軍のユーロファイター(Eurofighter)6機と輸送機7機は、オーストラリアやシンガポールでの軍事訓練に参加し、ドイツに帰還する前に日本や韓国にも立ち寄る。

 独空軍がインド太平洋地域での軍事訓練に参加するのは初めてで、空軍は「インド太平洋地域での北大西洋条約機構(NATO)の加盟国および非加盟国との相互運用性を試す」のが任務の目的と説明している。

 インド太平洋地域では、ナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)米下院議長の台湾訪問を受けて、中国が台湾周辺で軍事演習を実施するなど米中間で緊張が高まった。ドイツは、同地域でのプレゼンスの拡大を模索しており、昨年8月には約20年ぶりにフリゲート艦を派遣した。

 豪州での軍事訓練には戦闘機6機のほか、独軍兵士約250人が参加し、空からの攻撃から艦船を防御するための訓練などを実施する。(c)AFP