【8月16日 AFP】自転車ロードレース、ジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia)の元王者で、2個の五輪銀メダルにも輝いたトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)が15日、即時の引退を表明した。

 チーム・ユンボ・ビスマ(Team Jumbo Visma)に所属し、タイムトライアルと山岳のスペシャリストとして知られた31歳のデュムランは、「即時にサイクリングでのプロ生活をやめると決めた」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 5月に行われたジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2022)で「むなしさと終わり」を感じたと話して途中棄権した後、6月の時点でデュムランは、9月のロード世界選手権(2022 UCI Road World Championships)を最後に2022年シーズン限りで現役生活から退く意向を示していた。

 そこで「華々しく」キャリアを終えることが自分の「願い」だったというデュムランは、「だが、もうこれ以上できないと悟った。タンクは空っぽだ。脚が重く感じるし、トレーニングも思うようにうまくいかない」とつづった。

 さらに「昨年9月の練習で激しくクラッシュしてから、何かがまたしても壊れた」としつつ、「望んでいたような最後ではないにせよ、信じられないような誇りとともに自分のキャリアを振り返っている」とも付け加えた。

 オランダ・マーストリヒト(Maastricht)出身のデュムランは、2010年にプロ転向を果たして以降、数々の成功を収めており、2017年のジロ制覇では母国でナイトの称号を授与された。

 同年にはロード世界選手権(2017 UCI Road World Championships)の個人タイムトライアルとチームタイムトライアルの2冠を達成。2016年のリオデジャネイロ五輪、そして東京五輪では個人タイムトライアルの銀メダルを獲得している。(c)AFP